ユニオン・タンク・カー社訪問

ユニオン・タンク・カー社訪問

半世紀に渡り稼働を続ける
「Hokkai Head Press」

先代が53年前米国の地に納入した
8000米トンプレス機
「Hokkai Head Press」と
対面するために
北海グループ代表の林孝彦が
ルイジアナ州アレクサンドリアにある
ユニオン・タンク・カー社の
工場を訪問しました。

2019年3月13日

冷間プレス成型鏡板の
品質が証明された
ユニオン・タンク・カー社
からの受注

日本に北海の鏡板が普及するきっかけとなったのは、1966年にアメリカのシカゴに本社を置く鉄道機器リース会社「ユニオン・タンク・カー社(以下UTC社)」が当社の冷間プレス成型鏡板を大量に購入した取引です。さらに1967年、UTC社は当社の8,000米トンプレス機「Hokkai Head Press」を導入。その後、同プレス機は2008年にルイジアナ州アレクサンドリアの新工場に移転され、2019年の現在も稼働しています。

1966年 当社を訪れたUTC社ソーンバーグ副社長 ユニオン・タンク・カー社視察中の林社長 当社からUTC社へ輸出された(8,000米トン)プレス
左 :1966年 当社を訪れたUTC社ソーンバーグ副社長
中央:ユニオン・タンク・カー社視察中の林社長
右 :当社からUTC社へ輸出された(8,000米トン)プレス
上:1966年 当社を訪れたUTC社ソーンバーグ副社長
中:ユニオン・タンク・カー社視察中の林社長
下:当社からUTC社へ輸出された(8,000米トン)プレス

この度、そのユニオン・タンク・カー社で稼働する「Hokkai Head Press」を見学する機会ができました。

冷間プレス工法が普及し、北海鉄工所が継続できたのは、UTC社が冷間プレス工法鏡板の品質を証明してくれたことが大きく影響しています。当時、アメリカの一流メーカーが使う鏡板なら大丈夫だと口コミで広がり、そのことが日本で北海の鏡板が普及するきっかけになりました。

米国で稼動を開始した
「Hokkai Head Press」

1967〜2007

(インディアナ州で稼動)

「Hokkai Head Press」
インディアナ州イーストシカゴのUTC社工場に設置された「Hokkai Head Press」

「Hokkai Head Press」は、1967年に、インディアナ州イーストシカゴの工場に設置され、1968年にUTC社製タンク用鏡板のプレス作業が始まりました。

1994年、UTC社はメインとなるプレスシリンダーを外し、破損したシリンダーヘッドを取り替えるための、解体図と指示書を作成しました。2004年には、クロスヘッド下で作業するオペレーターを保護するために安全装置が追加されました。

「Hokkai Head Press」は現地のエンジニアの元で、時の経過とともに、必要なメンテナンスを繰り返しながら稼動を続けました。

メンテナンスを
繰り返しながら50数年

2008〜現在(2019)

(ルイジアナ州で稼動)

ルイジアナ州アレクサンドリア工場
ルイジアナ州アレクサンドリア工場
新工場に移設された「Hokkai Head Press」
新工場に移設された「Hokkai Head Press」

2006年ルイジアナ州アレクサンドリアにUTC社の新工場が建設され、2008年「Hokkai Head Press」は解体され、この工場の現在の場所に移動されました。そして2009年初頭のプレス再稼動の前に、新しい「Outboard Blankholderシリンダーサポート」が設計・設置されました。さらに、全油圧システムが最高水準のポンプ、マニホールド、HDIコントロールに交換されました。

「Hokkai Head Press」は、50年間の稼動で、25万を超えるUTC社製タンク用鏡板と10万を超えるフランジ付きおよび皿型のジャケットヘッドを製造し、現在もUTC社製のタンクカーを支えています。

北海創立73周年時
UTC社代表からのことば

W.コンスタンティーノ

ユニオン・タンク・カー社(UTC社)リース部門の代表をつとめております、W.コンスタンティーノです。
御社創立73周年を迎えられ心よりお祝いを申し上げます。
また、晴れの記念式典にてご挨拶させていただき大変光栄に存じております。
長きにわたり業界のリーダーとして繁栄を続けられるのは、
一重に社員の皆様おひとりおひとりの絶え間ない努力のたまものと存じます。
弊社と御社とのご縁は50年以上前にさかのぼります。
言うまでもなく、このふたつの会社の出会いは双方の今後の繁栄を運命付けるものとなりました。
1968年、北海鉄工所の冷間プレスがUTC社に届けられました。
以来、製造の中心的存在となっております。
北海鉄工所の冷間プレスによる鏡板なしでは現在のUTC社の成功はありません。
北海鉄工所の冷間プレスは、現在も当時と変わらず
UTC社の製造のかなめとして稼働しております。
冷間プレスを通した弊社との50年前の縁が御社の現在の繁栄の礎となったと
感じていらっしゃると知り大変喜ばしく感じるとともに光栄に存じます。
今日の御隆盛を成し遂げておられますのは
ひとえに、社員の皆様おひとりおひとりの日々の努力の賜物によるものと拝察いたします。
最後に、今後も社内一丸となって未来へ向かえますよう祈願いたしまして
お祝いの言葉とさせていただきます。
重ねまして、御社創立73周年おめでとうございます。

ユニオン・タンク・カー社(UTC社)リース部門 代表
W.コンスタンティーノ

時を超え、海を超え、存在する
先代が築いてきた人との縁

ルイジアナ州アレクサンドリア UTC社工場にて
ルイジアナ州アレクサンドリア UTC社工場にて

1960年代、日本が高度経済成長期の時代に、創業者林泰俊を中心とした経営陣が築いた海外との取引先で、今現在も当社のプレス機が稼動していることは大変感慨深いものであり、同時に誇りに思うことでもあります。